Netflixで配信中の韓国ドラマ『無人島のディーバ』は、親子で観るのにぴったりな、夢と現実、トラウマと再生をテーマにした感動作です。
過酷な状況から這い上がる主人公モクハの姿は、子どもたちにはどんな環境に置かれてもどんな絶望的な状況にあっても、一生懸命生きればいつかは報われると思って生きて欲しいという親の願いをドラマから少しでも汲み取ってくれないかな(もちろん現実はこんなうまいこと行かないでしょうけど💦)とか。
私達大人もいつまでも夢を持ち続けてもいいんじゃないかな。という優しいメッセージを送ってくれます。
普通あまり起こりえないような15年も無人島で暮らす中学生。という設定と家庭内暴力の激しい表現もある中でも視聴者に与えるポジティブな印象とこんな優しい人現実にはいないけど、いたら嬉しいな。。。と思うような登場人物に心がほっこりすること間違いなし!
あらすじ(ネタバレほんのり含む)
歌手を夢見る少女ソ・モクハは、家庭内暴力から逃れるために友人と共にソウルに行こうとしたその日、思いもよらず無人島に流れ着き、15年もの間そこで生き延びることになります。
その後突然現代社会へ戻った彼女は、記憶も言葉も失われていたわけではなく、むしろその間も夢を諦めず、歌手になることへの情熱を持ち続けていました。
救出後、モクハは憧れの(元)トップ歌手ユン・ランジュの元で歌手デビューを目指しますが、芸能界の冷たい現実や、自分の過去と向き合うことの苦しさに直面します。そんな中で出会う兄弟、友情、そして音楽が、モクハの心と人生に少しずつ変化をもたらしていきます。
親子で観るときのポイント
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家庭内暴力、トラウマ、メンタルケアの描写はあるが、極端に過激ではなく配慮がある
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夢を持つこと、社会に出ること、他人と信頼を築くことなど、中高生にリアルに響くテーマ
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親として「子どもの選択をどう尊重するか」「安全基地としての家族とは何か」を考えさせられる
親目線での見どころ
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モクハが無人島で生き延びた15年間に何があったのか、その「想像を絶する日常」が子を持つ親には重く突き刺さる
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モクハの父親像に、家庭内で起きうる支配や暴力の現実を見せつけられる
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周囲の大人たち(芸能事務所・メディア・親代わりになる人々)の言動が、子どもの未来を大きく左右するという事実
子ども目線での見どころ
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モクハの一貫した「歌が好き」「夢を諦めたくない」という気持ちに、純粋な共感が湧く。
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トラウマを抱えた人がどうやって社会に戻り、信頼関係を築いていくのかが丁寧に描かれていて、参考になる。
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キラキラした芸能界だけではなく、現実とどう折り合いをつけていくかを学べる。
少し踏み込んだ魅力ポイント(ほんのりネタバレ)
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モクハが長年憧れ続けたランジュ。そのランジュの頂点に立つまでの道のりと落ちぶれていくまでの丁寧な描写。また後続を育てていこうというその姿勢が親としてはとても興味深い。
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救出後のモクハが「自分は不幸だ」と叫ぶことなく、自分の足で立ち続ける姿は、芯のある強さそのもの。また憧れの存在が無人島にいた15年の間にかつての輝きを失っていたにも関わらず、ひたむきに応援し続け、そのディーバの心をもつかんだことで、何かをひたむきに愛することで得るものがあるのではないか。と子どもが思ってくれたら。
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最終話近くで見せるモクハのステージと、彼女を支えた人々の変化には、思わず涙する読者も多いはず。また主演のパク・ウンビンがボイストレーニングを受け、吹替なしに歌い上げた数々の歌も素晴らしい!!!
まとめ
『無人島のディーバ』は、ただのサバイバル・音楽ドラマではなく、「生きること」「夢を追い続けること」「信じること」を貫いた主人公の成長譚です。
親子で観れば、現代の家庭や社会で見逃されがちな“心の声”に気づけるかもしれません。重すぎず、でも確かに心に残る。そんなドラマを、ぜひ親子で共有してみてください。