「ハイバイ、ママ!」感想|“残された家族”を描く涙腺崩壊ドラマ

“死んだ母親が49日だけ戻ってくる”。

置いていかれた側の苦しみ。
再婚した側の罪悪感。
そして、戻ることを切望するも、いざ生を手にしても戻る場所がない切なさ。

ママなら皆気持ちがわかってしまうばかりに、涙が止まらない。何が最善の選択かわからない。

キャスト|“悪い人がいない”のに苦しい

  • チャ・ユリ(演:キム・テヒ)
    事故で亡くなった母親。娘のそばを離れられず、幽霊として家族を見守り続けていたが、神に悪態をついている間に何故か生き返ってしまう!
  • チョ・ガンファ(演:イ・ギュヒョン)
    ユリの夫だった男性。ユリを失い深い悲しみを乗り越えられないまま、ミンジョンと再婚。
    ユリを失った時のトラウマから執刀出来なくなり、医師として勤務する障害となっている。
  • オ・ミンジョン(演:コ・ボギョル)
    ガンファの現在の妻。クールで人と群れないので、敵を作りやすいが、本当は繊細で細やかな感情を持つ優しい女性。
  • チョ・ソウ(演:ソ・ウジン)
    ユリの娘。ユリが常に近くで見守っていたため、幽霊が見えるようになってしまい、そのため危険な目に合いやすくなってしまう。幼稚園でも周囲に発達が遅れた子として疎外されがち。
  • コ・ヒョンジョン(演:シン・ドンミ)
    ユリの友人。食堂を経営する姉御肌でとっても頼りになる存在。ユリが亡くなってからも、自身の息子と同じ幼稚園に通うソウのことを気にかけ、ユリが生き返ったあとも共にガンファとユリのどうにも後戻り出来ない状態に悩み、助け続ける。
  • ケ・グンサン(演:オ・ウィシク)
    ガンファの友人で、同僚医師。姉さん女房のヒョンジョンの尻に敷かれっぱなしの情けない夫だが、このドラマでのクスりと笑えるおとぼけ癒し枠。ガンファを本気で心配し、トラウマ解消への道を探す本当によい友人。

    この時も王の良き友人

    『暴君のシェフ』感想|美食と独裁、その裏にある孤独

あらすじ|49日だけ、生き返るチャンスを与えられた母親

事故で亡くなったユリは、幽霊として夫と娘のそばに居続けていた。

娘を心配するあまり成仏できず、長い時間を家族の近くで過ごしていた彼女に、突然ある奇跡が起こる。

“49日以内に元の居場所へ戻れたら、生き返ることができる”。

しかし現実は簡単ではない。

夫はすでに再婚し、新しい生活を始めていた。

娘ソウも新しいママに懐いている。

“戻りたい”気持ちと、“戻ってはいけないのでは”という苦しさ。

しかし自身が戻るかどうかの問題より、母として更に深刻な娘の問題を解決するためにユリは奔走する。迫りくる期限、娘を狙う様々な罠。。。ユリとミンジョンとの間で苦しい選択を迫られるガンファ。すべての人の感情がわかりすぎるばかりに涙涙です。

やるせない気持ちをどう回収すべきか

もう誰も悪くない、それなのに若くして無念に死んだ娘とその家族。その夫、その再婚相手。

誰も悪くないのに誰もが納得する誰もが幸せになるという道は選べない。

あまりにもやるせない。
その感情を上手に回収したドラマだったと思う。

母になる目前に愛する娘を守り切って命尽きた女性。
愛してやまない娘を失った母の願い。
死者に寄り添い、気持ちを尊重しているものの、報われない霊媒師。
娘を守りたいのに、触れられないからどうにも出来ない霊のママ。
愛してやまない妻が、理不尽な状態で死んでしまい、自分を責めてトラウマに苦しむ夫。
若くしてシングルファーザーとなった男を愛し、その子をも愛しているものの愛するがため身を引こうとする女性。

全ての人の悲しみが交差して、正解が何もない気がしてしまう。

まとめ|“泣ける”だけでは片付けられない家族ドラマ

不幸にも未熟な親に育てられて愛情を与えられない人も多数いる。

でも基本的に親は子をこのように愛しんでいる。
昨今の無残な事件を起こす親に見放された子供たちは不運ではあったけれど、どうか残された家族がどれだけ悲しむか。そこを考えて欲しいと思っている。

見るまでしばらく温存したけど見てよかったドラマでした!